「多様性」を担保してきたもの

ARTIFACT ―人工事実―『ネットは多様性を生むという幻想が終わった時代に』

これが「サイト運営における心構えと戦略」として書かれたエントリだと理解しつつ、
なんとなく、「孤島の生物」の事を思った。

地理的に孤立していた事からその独自性を保っていた孤島の生物が、環境の変化(例えば人間が来た、など)によって現れた適応能力の高い新興生物によって駆逐されていくという構図。

僕は初期ネットコミュニティの事は本で読んだ程度しか知らないのだけれど、この「多様性」の使い方はすごく恣意的な気がする。今まで、限られた世界の「多様性」を謳歌して、様々な独自のルールを規定し、外部を遮断してきたのはネットコミュニティの方ではないか、と。

もともと「ネットにおける多様性」を担保していたのは、一般とは別の論理による排斥に過ぎず、結局同じ穴のムジナじゃん、とか思うのは僕の認識不足かな。

それが崩れた程度で破綻する「多様性」には、あまり興味がないし、それを補う事のできるポテンシャルをネットコミュニティは持っていると思う。