「弱者男性」を名乗る人達は一体何を獲得したいんだろうね?フェミニズムに絡んでもモテないよ?

順番が違う‐kmizusawaの日記
本当に抑圧されているのは誰か 〜「フェミニズム」と「ジェンダーフリー」は別物なの?〜‐純粋なココロ 2.0
「ジェンダーフリーではないフェミニズムには反対」論の自意識過剰と不寛容‐*minx* macska dot org in exile
僕が「社会規範からの抑圧」に執着する理由 〜ある脱オタ者の眼に映るジェンダー〜‐純粋なココロ 2.0
これを単なる「煽り」としか読めないならどーしようもないですが‐*minx* macska dot org in exile

一連の話を読んでて笑えるのが、仮に「弱者男性(の定義もイマイチよくわかんないけど)」をフェミニズムがカバーするとして、ではその「弱者男性」に一体どのような制度的分配を行えばいいのか、当事者たる「弱者男性」の側から何一つ具体的に示されていない点だと思う。それこそ空中戦というか。

フェミニズムにしろジェンダーフリーにしろ、思想はあくまで思想であって、既に「性差をベースとした制度的差別の撤廃」という現実目標に対して理論を構築し、それを解消する為の新たな制度の構築といった政策論、及び社会的にそれを実現する為の運動論等、実務レベルでのプロセスを長い年月をかけて積み重ねてきているわけで、そこでいきなり「弱者男性」が「俺達のことも考えるべきだ」とか言ったところで、その主張の是非はともかく、言われた方としては「じゃああんたら現実に何が欲しいのさ?」って話になるんじゃないのかな。それを主張せずにフェミニズムにつっかかっても、単なるやっかみにしか見えないんだが。単純に、同じ土俵にすら上がっていないことに気がつかないのかな。それとも、「上に持ち上げて下さい〜」ってことなのだろうか。

個人的な態度としては、id:m-aboさんのエントリ『「男の子」とフェミニズムについていろいろよくわからないこと。』に近いかな、と思う。選択肢を増えることはいいことだし(基本的には、ね)。

現実的に「弱者男性」がどのような制度的分配を求めているのかは分からないけど、「機会の獲得」及び「選択肢の拡充」という視点から見れば、「弱者男性」が受けられるメリットも大きいと思うんだけど。その辺はこれまで運動してきた人達に感謝しながら、素直にフリーライドさせてもらえばいいんじゃないかな。

で、逆に、『現状のフェミニストが主導するジェンダーフリーでは「弱者男性」への制度的差別は解消しない!!』って言うんなら、それこそ「弱者男性」が受けている制度的差別を分析し、その解消に向けた理論を構築、現実的な政策論及び運動論に落とし込むって作業が必要になる。

多分、id:kmizusawaさんが、「順番が違う」と論破したのは、まさにその点においてじゃないかと思うんだけど。要するに、「取り合えず何か言いたいなら同じステージに上がってくれない?」(超意訳)ってことだと思うよ。その辺りの文脈も理解せずに、フェミニズムジェンダーフリーに無理解な自称「弱者男性」が吹き上がっているって構図なんじゃないかな。id:macskaさんの「ため息交じり」の感じとか、その辺が原因だと思うんだけど。

しかしこの構図だけ見ても、なんか駄々っ子みたいで痛々しいなぁ・・・。「そうだね。モテない男の子も大変だよね(はーと)」とか言われりゃ満足なのか?「フェミニスト萌えキャラ化計画」でもあるんかな。

それにさ、別に「ジェンダーフリー」に関係なくモテない奴はモテないと思うんだけど。別に「モテという概念を排除する思想」でもなければ「それを助長させる思想」でもないわけだし。そんなに女の人が怖いなら、いっそのこと従属しちゃえばいいのに。そういう関係性もアリだとは思うんだけど。一体何を守っているんだろうね。