「相対化」の前にやることがあんじゃないかと思うんだけどさ。

半年ぶり、っすかね。お久しぶりです、皆々様。

なんかしばらくいない間に、賄賂贈ってそれをばらされたり、ブログで公募されていた「SEXの相手」に立候補したのばらされたり、色々とあったみたいで、皆さん楽しそうでなによりです。

僕のほうはといえば、夏に急死した祖父の墓の用意ができてなくて、半年ほど「自宅待機」してもらってたくらいで、その他は至って平和でした、はい。

ということで本題。例のMasaoさんの件。

http://noraneko.s70.xrea.com/mt/archives/2008/0204002001.php
http://d.hatena.ne.jp/muffdiving/20080204/1202059441

Masaoさんから「脅迫」の相談を受けて「ブログに書け」って言ったのは俺です。彼とはリアルで友達なんで。内容に関してはチェックしてませんが。

書かせた理由は2つ。

?「脅迫」の事実を公知させることにより、相手側の「実行に移すリスクとコスト」を高めるため。
?相手が「なんらかの行為」を行った場合、「公知されていたにもかかわらず実行に移した」という部分において相応の対処を求めるため。

以上。

ナツさんは『Masaoさんが天馬さんに脅迫されたことをネットに公開して(一種の)復讐をしようとしてる以上』と書いてますが、「復讐」が目的なら本名晒すなりもっと悪辣な手段が取れる状況にあります。でもそれが目的じゃないですから。

併せてナツさんは『Masaoさんはリアルでも身の危険があるから別だと言いたいかもしれないけど、警察行きもせずいきなりネットで敵を晒し上げという対処からして、そこまでの切迫性があるかどうかはいまいち疑問だし。』と書いてますが、事実として、Masaoさん本人に殺害予告は送られてきてますし、また周囲の友人に現在の状況や住所を問合せるメールも届いてます。

でもって、それとは別にid:muffdivingさんは「脅迫者」への賛意とも取れる発言をしています(俺は彼の「芸風」も、あるいはブログの内容も好きだし理解しているつもりなので該当箇所を抜き出すことは控えます。それだと文章全体の意味が伝わらなくなるから。ただ、あれはやりすぎというか、安直すぎると思う。参照:http://d.hatena.ne.jp/muffdiving/20080131/1201791561

で、この対応の有効性に関する話は別にして、まあ笑ってられない状況になっているのは確かです。


で、俺が言いたいのは、「だからMasaoさんを助けろ!」ということでありません。そうではなくて、「脅迫」という事実に対する発言にしては軽率すぎやしないか、ということです。

ナツさんもmuffdivingさんも、Masaoさんが今現在受けている脅迫に関して、一体どこまでの情報を集めて上の発言をしたんですかね。少なくとも、Masaoさん本人にはコンタクトしていないようですが。

もし、天馬さんなり、状況を知る第三者に確認して、現在の状況や、天馬さんの過去の所業、あるいは当事者間の過去のいざこざなんかを知りえた上で例の発言をしてるなら、それはそれで「個人の主観」なので仕方がないとは思います。

でも、それらの状況を把握していなかったとしたら、少なくとも「脅迫」という事実に対する態度としては問題だと思いますが。仮に相手がどのような態度・考えだったとしても。

俺は以前、「アキバ開放デモ」に関するいざこざのときに、不完全な情報と相手側(被害者側)に対する悪感情から軽率な発言をして心底後悔した記憶があるから、こういう事案の扱いには特に気を使うべきだと思ってます。

今回の件は「自業自得」とはいえ、彼が実際に実害を受けている(受けようとしている)のは事実です。実際、それによって彼の言説は大きく試されている(というかすでに敗北している)わけですが、その「事実」に対して周囲がどういう態度を取るのかってのもある意味では「試されている」とは思いませんか?

ナツさんもmuffdivingさんも「はてな村の空気」を批判しているわけですが、その根拠は単に「自分達がその空気になじめないから」ではないわけですよね?二人(あるいは他の人)が根拠にしているのは、「はてな村」の外側にある、社会全体を構成しているルールなんじゃないんですか?それを参照しろ、と言っているわけですよね?

今回参照すべきルールは、「いかなる脅迫も行われるべき/容認すべきではない。」ということじゃないんでしょうか。簡単な原則論ですよね。

んでもって、そのルールは、対象の態度・言説によって適応されたりされなかったりするような「不安定」なものなんですかね。俺はもっと「確固たるもの」だと思いますけど。

俺は「ルールの逸脱者」といえども、そのルールに則って保護され、もちろん罰せられるべきだと思ってます。だから、Masaoさんも梯子たんも相応の対応をするべきだし、同時に、Masaoさんに対する「脅迫」行為も批判されて然るべきだと思いますけど。「ルール」を機能させる必須要素のひとつは公平性です。誰しもが平等に扱われるからこそ「ルール」は機能する。逆に「例外」をつくればつくるほど、本来の「ルール」が持つ機能は弱まっていきます。梯子たんが例外扱いされたみたいに。

だから、Masaoさんを叩くならその言説において存分に叩けばいい。で、彼は相応の対価を支払うべきです。それなりの愚かな言説・態度を彼はとっているから。でも、それは「彼に対する脅迫の容認」という形をとるべきじゃない。

彼に対する「脅迫」という行為の悪質さは、きっかけとなった梯子たんのそれと相違ありません。ならば、両者ともルールに則って並列に扱われるべきです。もしナツさんやmuffdivingさんが、単なる「ローカルルール」のぶつけ合いをしたいのでなければ、もっと冷静になって事に対処する必要があるんじゃないかと思います。

二人とも、Masaoさんほど馬鹿でも頑固でもないでしょうから(笑)

もちろん、「Masaoなんてあんな馬鹿どーでもいいよ。」という「感情」は理解できますけどね。実際、年末に飲んだときも「ありゃないでしょ。」みたいな話をしたわけですが。俺は直接批判をぶつけられるからいいですが、そうじゃない二人(と一条さん)の苛立ちは察して余りあるものだと思います。正直、一条さんには殴られても仕方ないと思いますよ。


念のため(警告も兼ねて)、本人に代わり現状報告すると、例の作戦が功を奏したのか今のところ目立った動きはありません。既に警察にも通報し、「然るべき対処」も済んでます。最悪、ガチでやばくなったら俺がセーフハウス(っても俺んちですが)を提供するつもりです。なので、これ以上事態が悪化することがないように祈ります。じゃないと彼女とお泊りできなくなるので。

と言うことで長々と書きましたが最後にひとつ。いかなる言説が原因だとしても、『第三者による私的かつ暴力的な制裁』は認められるべきじゃないってのは、共有してもいいんじゃないかと思いますが、どうですかね。