音楽を記名性でしか楽しめない文化圏

id:kanoseさんのエントリ渋谷系をかけても盛り上がらない - ARTIFACT@ハテナ系を巡るやり取りと、http://www.neats.org/さんの指摘。

音楽を記名性でしか楽しめないか、別の楽しみ方を知っているかどうかでこんなに違うんだなと思って、面白かった。

そんなもんはクラブとは何の関係もない。ようするにそれがいい音楽かどうかということがもう捨て置かれてる。

ニーツオルグさんの言う通り、「記名性に頼って他者と繋がる」って事だけがクラブの快楽ってわけじゃない。

テクノやハウスのパーティに行くとかかっている曲の8〜9割は知らない曲だし、知っていてもリミックスやら何やらで原型を留めていない場合が多いけど、みんな大暴れしてるしね。

まあ「キラートラック」はあるけれど、ひとつのパーティーで流れて盛り上がったトラックが他のパーティーにも使われて広がっていくパターンが多いから、記名性が先に立つというより機能性が重視されて色んなところで使われてるだけだと思うしなぁ。大体、キラートラック以外でもピークポイントはあるわけだし。

多分、id:Kanoseさんはある種の世代間の格差としてこのエントリを書いたんだろうけど、世代間のそれより音楽を巡る文化圏の違いの方が大きいと思う。

しかし渋谷系世代って、英セカンド・サマー・オブ・ラブの影響下にあるわけだよね?それに、日本の「初期クラブカルチャー」の恩恵を受けてた人達でしょ?クラブカルチャーとかDJカルチャーの匿名性に関して何とも思わなかったのかな。スーパーカーが辿って来た変遷とかモロその流れなのに・・・