『アキバデモ実行委員会コミケ襲撃未遂事件(仮)』に関して:その②

『アキバデモ実行委員会コミケ襲撃未遂事件(仮)』に関して - 想像力はベッドルームと路上から

まず、誤解されている件に関して2点ほど。

①今回の件に関して、僕は「デモ実行委員会」を擁護するつもりはありません。あくまで事実関係を確認し、然るべき対応を行うという立場です。現在の考えに関しては、このエントリに記載致します。

②一部、今回の事件を「JSF氏の捏造である」という説が出回っています。これは事実ではありません。「デモ実行委員会関係者」による「撮影未遂」という事件があったことは事実です。これは前回のエントリの時点でも、あるいは現時点でも複数の人間の証言により確証が取れています。その部分において、僕とJSF氏双方が抱えている情報に相違はありません。

さて。

情報が錯綜し過ぎていて、真実が何なのか僕も見失いそうになりました。取りあえず、再度情報収集を進め、複数の関係者や目撃者からの証言を検証し、2人以上の証言者から重複して得られた事実をできる限り余計なバイアスをかけず、「確度の高い情報」としてまとめます。

一応前置きすると、前回のエントリと同じくこれは「僕が調べた範囲」での事実です。これが「ことの真相だ!」などと書き立てるつもりはありません。また、証言を得た関係者に関して、「ソース」として個人情報などを明かすつもりもありません。興味のある方はご自分でお調べになることをお勧め致します。

■事件の概要に関して
①写真(ビデオ)撮影の実行未遂に関しては事実 。
②実行犯は一人。単独犯行。デモ実行委員関係者の一人である事は事実。しかし、「Syuu-chanが雇った」という事実はない。また、Syuu-Chan本人が実行したわけでもない。しかし、「ひみつ結社コミュ」内部で実行を示唆する発言をしたことは事実。だが、Syuu-Chanが実行犯に具体的な行動を指示した、という事実は確認されていない。
③実行犯が「神聖マルチ王国」関係者に捕まり、コミケ運営スタッフに引き渡されたことは事実。そこで実行犯に対して約1時間ほど注意・勧告が行われた。
④Syuu-Chanと進壱氏の間で話し合いの場がもたれ、今回の件に関して「以後互いに言及しないこと」などを条件として和解が行われた。
⑤破壊工作など具体的な「襲撃計画」を示す証拠は現在のところ「ひみつ結社コミュ」における不穏な書き込みのみ。証拠としては十分かどうかは個々の判断による。ただ、その意図はともかく、批判者に対して不穏な書き込みがあったことは事実。
⑥事前に警察への通報が行われたことは事実。但し、当日のコミケ会場にて、複数の警官がそれとわかる形で警戒にあたったという事実はない。コミケスタッフに対して、「嫌がらせを受けているサークルがある」という情報は流通していた。警察当局と担当スタッフが連携して警戒にあたる、という事実は確認されていない。僕が該当所轄に問い合わせたところ、当日の警備行動に関して「そういった事実は確認されていない。」という回答。しかし、「警備行動」に関しては、当事者以外確実なソースを持っていないため、当日の警備行動の有無や内容に関しては確認することが不可能。
コミケ運営側は、実行犯に対して厳重注意を行った上で、当事者の話合いによる穏便な解決を求めた。Syuu-Chanと進壱氏の和解はそれに対応した形。問題が穏便に解決されたことをコミケ運営側は歓迎している。また、今回の件をコミケの開催そのものを脅かすような問題として取り上げるつもりはないとのこと。

[追記]
今回、互いに事実関係を確認したJSF氏が状況をまとめるエントリをアップしています。

inumash氏との情報すり合わせ : 週刊オブイェクト

こちらも合わせて確認することをお勧め致します。


以上です。繰り返しますが、これはあくまで「僕が調べた範囲」の情報です。

まず、今回の件に関して、デモ実行委員会がコミケのルールを侵すような行為を行ったこと、また、批判者とはいえ個人を特定するべく動いたことは事実であり、これはどのような理由があったとしても正当化できるものではありません。また基本認識として、『2007-08-21 - 地を這う難破船』に書かれた内容に関して全面的に同意します。事実関係を確認中とはいえ、僕の認識が甘かったことは事実であるように思います。また、コミケを愛するものとしての怒りは正当なものであると考えます。

同時に、警察の介入の範囲などに関して、僕が把握している限りでいえば、現在流通している事実は誇張されたもののように思います。これはデモ実行委員、被害者、コミケ運営側、デモ及びコミケ参加者全てに不利益を与えるものであるように思いますので、事実と反する部分は訂正する必要があるかと考えます。言いだしっぺの僕が言うのもなんですが、当事者間、あるいはコミケ運営委員会内部でもこれは解決している事案です。嘘の情報が一人歩きし、それが「事実」とならないことを真摯に望みます。

最後に、今回の件に関して、既に当事者間で解決していた事象を掘り起こしたこと、また公開が限定されているmixi日記の内容を一部明かしてしまったことに関して、真摯に謝罪致します。関係者に不安と混乱を与えてしまい、大変申し訳ありませんでした。

僕が語ることは以上です。上記を鑑み、以後この件に関する発言は控えさせて頂きます。


とか思ったら。

実行委員会解散報告 (一部訂正いたします) - 6・30アキハバラ解放デモ 〜公式blog〜

これ、今は「存続する」という形になっているけど、僕が確認した時点(8/22 00:00)では単なる「解散宣言」でした(誰かスクショ求む)。

このような対応は、関係者への混乱と、参加者への更なる失望を生むだけです。実行委員会には真摯な対応と反省を求めますが、今回の件も含め、実行委員会が行った様々な対応は多くの参加者の意向を無視したものだと言わざるを得ません。この部分に関して不信と嫌悪を抱いたこと、またそれが今回の件に関して決定的になってしまったことも認めざるを得ません。恐らく、多くの参加者・賛同者に関しても同様の思いであるように思います。

その辺りが考慮されなかったことが残念でなりません。この件を鑑み、今回の「アキハバラ解放デモ」は、「デモとしてどうだったのか」という事象に関わらず「運動」として失敗した、と個人的に総括します。