人間の命って意外に安いんだぜ。特にブルジョワジーのはね。

http://d.hatena.ne.jp/arisia/20070429/1177803159
http://d.hatena.ne.jp/arisia/20070502/1178068757
arisiaというラブリーな淑女について

「たかだか千万単位の稼ぎで他人の年収にケチつけるなんて心の狭い人ですね。そんなはした金じゃ、シェフチェンコどころか中村俊輔だって買えないっすよ。ところでチャンピオンズリーグの優勝トロフィーを買う方法知ってます?」というのが正しいカウンターなんだと思うけど、それは我らが金満アブラモビッチオーナーにお任せ致しましょう。arisiaさんの年収とか資産規模がどんくらいなのかは知らないけど。

大枠は増田のエントリに同意するとして、今後の社会状況を考えれば、年収数千万規模の家庭持ちが一番コストを背負い込むってことをあんまし意識して書いてないんだよね、この人。

スーパーリッチ層はまあいいとして、セキュリティに関して今の数倍のリスクがかかるようになったらどうするんだろうね。貧困層が今みたいにおとなしいまま、自己責任として結果を飲み込んでるうちはいいけどさ、そのまま騙され続けるほど馬鹿ばかりじゃないぜ。ブルジョワジーならそれ相応の振る舞いってのがあって、それはマナーや精神の問題ではなくリスクヘッジの問題として機能するってことを考えないのかね。

ゲイテッド・コミュニティーにでも入る気なのかもしれないけど、そのコストも馬鹿にならないと思うけどね。つか、子供を私立の学校やら留学やらにやったくらいでヒーヒー言う程度の年収・資産規模でそこに入れるのかな。仮にそこに入ったとしても、それは内側から見れば「締め出し」ってことになるんだろうけど、逆に外側から見れば「囲い込み」ってことにもなるわけで、ただでさえ狭い国でさらに限定した地域でしか安心して行動できないなんていう不自由さを抱えることになる。

どちらにせよ今以上のリスクとコストを抱えることになるのが一体誰か、ちょっとは考えてものを言ったほうがいいと思うよ。貧困層が「ブルジョワ的生活」を体験したことがないように、どこかの誰かさんも「貧困の暴力」なんてものを体験する機会はなかったんじゃないですかね。僕もないけどさ。まあ、相対的に見て「貧困の暴力」によるコストを最も多く支払うのは中流クラスの人達だってことは目に見えてるよね。中流じゃないのかもしんないけど。

『ああ、お子さんが3人もいらっしゃるんですか?大変ですねぇ。色々と物騒な世の中ですから気をつけたほうがいいですよ。』みたいな言葉の重さが変わると思うよ、多分。

悪意を振りまくのは勝手だけど、それが自分に返ってくるリスクは高くなってると思うよ。自分自身に返ってくるならまだしも、子供とか孫に返ってこないといいけどね。