21世紀にエレクトロを召喚したスチュアート・プライス

http://doops.jp/2007/10/perfume_2.html

そういや、最初Perfumeの「Computer city」を聞いた時に、『カイリー・ミノーグを可愛くしてジャック・ル・コントにリミックスさせたみたいだな』と思ったんだよね。「Love At First Sight」あたりを。

Kylie Minogue - Love At First Sight

(いつ見てもいいな、このカイリーは)


テクノやハウスに詳しい人なら今さらって感じだろうけど、そうじゃない人で中田ヤスタカに興味がある人は、

http://allabout.co.jp/entertainment/technopop/closeup/CU20051121A/index.htm
ecrits les rythmes digitales a.k.a. jacques lu cont
http://www.bounce.com/interview/article.php/2299/ALL/

この辺を合わせて読んでみると面白いと思う。今に至る『世界のダンス・フロアを席巻するエレクトロ・ハウスのエッセンス』を最初に仕掛けたのはこいつだから。あとはヘルとか。

取りあえず、概略に関してはAll Aboutの記事が素晴らしくまとまっている(四方さんのいい仕事)ので僕が追加することはないんだけど、せっかくだからyoutubeから音源引っ張ってくる。


Les Rythmes Digitales - (Hey You) What's That Sound?(99年)

冒頭10秒間で『こいつが何をしたいか』が分かってしまうPV。80sリヴァイヴァルを通過した今見ても死ぬほどダサいが、リアルタイムでこれを見たときのインパクトはその比ではなかった。リリース元がプロペラヘッズをブレイクさせたWall of Soundだったこともあって、当時はビッグ・ビート(参照)の文脈で捉えられてしまい、結局誰も咀嚼できずに「色モノ」として扱われてしまった感がある。でも「エレクトロ」「80s」という、それこそ2000年代初頭からのトレンドを見事に揃えているあたりから考えても、ここを基点として考えると色々と整理しやすい。

しかし「フレンチタッチ(ダフトパンク以降の、ディスコ・サンプルの長めループにフィルターをかける)」が主流だったあの時点で、まさかこれが「ど真ん中」になる時代が来るなんて予想もしなかった。


Zoot Woman - Living In A Magazine(01年)

で、ダフトパンクの「ディスカバリー」と同じ時期にスチュアート・プライスがやってたのがこれ。04年あたりのリリースだったら丁度良かったんだろうけど早すぎた。あまりにストレートなニューウェーブっぷりにまたもや誰もついてこれず。

当時はエレクトロニカ全盛の時代で、フロアから離れて独自の進化を遂げたエレクトロ・ミュージックがポンポン出てきてたわけで、正直「今更ニューウェーブかよ。レトロ趣味もいい加減にしろよな。」とか僕も思ってた。4年後、これがダンスフロアどころか、ポップミュージックの「ど真ん中」に来るなんて…。


Madonna - Hung Up(05年)

んでもって、「彼に時代が追いついた」のがこれ。見事なサンプル使いとニューウェイブっぷりを同居させた名曲。まさにポップとダンスの「ど真ん中」。この曲に関してはあんまし言うことがない。


以下リミックス。


Royksopp - What else is there ( Thin White Duke Remix )


Starsailor - Four To The Floor (Thin White Duke Mix)


Gwen Stefani - 4 in the Morning (Thin White Duke Remix)


Gwen Stefani - What You Waiting For (Jacques Lu Cont Mix)


The killers -when you were young (Jacques Lu Cont remix)

Depeche Mode - A Pain That Im Used To (Jacques Lu Cont RMX)