“エレクトロ･ポップ”海外最新動向：イギリス編 - 想像力はベッドルームと路上から

タイトルの通りです。まあ呼び名は“テクノポップ”でもなんでもいいんですが、とりあえずPerfumeなんかに限らずテクノ/エレクトロっぽいのは世界的な流行ですよ、ということで。

本当は全部通すつもりだったんですが、適当にまとめてたらかなり長くなってしまいそうだったので“イギリス編”と“アメリカ編”の2回に分けます。国で分けてるのは出身などではなく“その国でブレイクしてる”ということなんで、あまり厳密に考えないでくださいね。

後はここに挙がってる人達はあくまで僕の観測範囲にいる人達なんで、例によって「〇〇がいない！」とか怒り出さないように。

UKにおける“エレクトロ･ポップ”の顔”といばThe Ting Tings。正確には“インディ･エレクトロ”と括るべきだとは思いますけど。

インディシーンでは以前からかなり話題になっていましたが、昨年末にメジャーデビューし、デビューアルバムをUKチャート1位に送り込んだほか、500枚のみのプレスで入手困難となっていた自主制作1st7インチ「That's Not My Name」のメジャー再プレス盤もシングルチャートで1位に。iPodのCMにも起用され、08年前半を代表するアーティストとなっています。インディ臭さがまたいい感じ。

The Ting Tings - That's Not My Name

The Ting Tings - Shut Up And Let Me Go(iPod+iTunes CM)

また、ベーシックなソウルにエレクトロの息吹を吹き込み、デビューシングル「Black & Gold」をいきなりUKチャート2位に叩き込んだSam Sparroや、“ポストM.I.Aの最右翼”としてデビュー前から騒がれていたSantogold(彼女はフィラデルフィア出身ですがイギリスの方でブレイクしてます)も今の“エレクトロ･ポップ”を象徴するアーティストでしょう。

特に“DaftPunk meets Prince”などと称されているSam Sparroは、ここ数年のJustin Timberlakeの独り舞台に割り込んでくれるんじゃないかと思って期待してます。なんたって超イケメンですし。

Sam Sparro - Black & Gold

Santogold - L.E.S. Artistes

昨年から大騒ぎされていたニュー･レイブ/エレクトロ･パンク系も、Hadouken!、Crystal Castles、Does It Offend You, Yeah? 、South Centralなどアルバムのリリースが続き、そろそろ底が見えてきた感じです。

Hadouken! - Declaration Of War

Crystal Castles - Courtship Dating

Does It Offend You, Yeah? - We Are Rockstars

South Central - Golden Dawn

オーストラリアの「MODULAR」からもNew Young Pony Club、Cut Copy、Presetsと揃いましたし、残ってるのはVan Sheくらいじゃないでしょうか。あとはNorman Cookのレーベル「Southern Fried」からThe Whip(元Nylon Pylon)とThe Black Ghosts(元SimianとDJTouchéのコンビ)という再帰組が出てきてますね。

New Young Pony Club - Get Lucky

Lights & Music - Cut Copy

The Presets - My People

The Whip - Trash

The Black Ghosts - I Want Nothing

で、正直この手の音楽はいささか(どころじゃないな)食傷気味ではあります。ただ、Friendly Firesみたい完全に血肉化しているバンドや、Late of The PierとかMetronomyみたいに何かおかしなことになってる人達も出てきてるのでこの辺りが“次”に繋がってくるのかなぁ、と。ここに挙がってるバンドの大半は今年のサマソニに出演するので、そこが最後の狩場になりそうです。

Friendly Fires - Paris